赤ちゃんの肌トラブル回避！！―知っておきたいベビースキンケアの３つのポイント―

私たちのお肌には、乾燥や刺激からお肌を守る「皮膚のバリア機能」が備わっています。このバリア機能があることで、私たちは健やかにお肌を保つことができています。

皮膚のバリア機能とは、体内からの水分の蒸発を防ぎ、外部からのさまざまな異物（ダニやホコリ、細菌など）の侵入を防ぐ機能のことです。バリア機能が低下すると、お肌は乾燥し、さまざまな刺激に敏感に反応して、かゆみや赤み、かぶれなどの肌トラブルが起きやすくなってしまいます。

赤ちゃんと大人の皮膚構造は同じ。でも、赤ちゃんのお肌の厚さは大人の半分の厚さで、約１ｍｍです。生まれて間もないうちは、皮脂の分泌は多いですが、生後２・３ヶ月頃から、皮脂の量が少なくなり乾燥肌に大変身します。
そして、赤ちゃんのお肌はバリア機能が未熟であり、外部からの刺激を受けやすい敏感な状態です。

お肌は私たちが想像している以上に汚れています。体内からの垢や汗、外からのホコリやダニなどの汚れは、お肌への刺激やアレルギーの原因にもなります。できるだけ、清潔に保つことが大切です。

清潔に保つ洗い方のポイントは、《お肌を刺激せずに汚れを取る》ことです。
・必要な皮脂まで洗い流してしまわないように、洗浄剤を使っての入浴は１日１回、夏の暑い日に汗を流す程度にしましょう。
・赤ちゃんには、泡タイプの洗浄剤を使用し、手で優しく洗ってあげましょう。ガーゼやスポンジでゴシゴシこすらないようにし、摩擦を与えないようにしましょう。
・首のしわ、腕や足の付け根や関節など、お肉が重なって洗いにくいところも、丁寧に洗ってあげましょう。
・洗浄剤は、殺菌成分の入ったもの、薬用せっけん、においの強いタイプのものは刺激が強いので、避けましょう。

　赤ちゃんのお肌を清潔に保った後は、保湿剤を使って赤ちゃんのお肌が乾燥しないようにしましょう。赤ちゃんのお肌は潤って見えますが、前述したように乾燥肌です。また、夏場は汗をかくために保湿はいらないと思われがちですが、バリア機能が改善しているわけではありません。一年を通して保湿は必要になります。

保湿のポイントは《赤ちゃんのお肌のバリア機能を守る》ことです。
・お風呂の後と、朝などの２回ほど保湿をしましょう。
・保湿剤を手にとったら、ママの手でしっかりとあたためてから、こすらずにやさしく、たっぷりとぬりましょう。
・食事のあと、汚れた口周りをふいたときなど、ぬりなおしてあげましょう。

　以前は、真っ黒に日焼けした子どもは健康的というイメージがありました。しかし、近年では紫外線による悪影響が明らかとなってきました。
　紫外線というと、夏に日焼けするだけだと思いがちですが、紫外線は年中降り注いでいます。さらに、日焼けを起こすだけでなく、お肌のバリア機能を低下させ、肌トラブルを引き起こしたり、お肌を乾燥させます。また、しみやしわ、皮膚がんのになる可能性もあります。
　赤ちゃんは普段から乾燥肌でありますが、さらに紫外線を浴びることで、より肌トラブルを引き起こしやすい状態になってしまいます。
　普段の赤ちゃんのお肌のためにも、将来のためにも、紫外線対策は必要になります。

紫外線対策のポイントは《日焼け止め以外でも紫外線から守る》ことです。
・日焼け止めはSPF20～30くらいの低刺激で、PA＋＋程度のもので、お湯やボディソープで落とせるものを使用しましょう。
・汗や洋服でとれてしまうので、こまめに塗り直しをしましょう。
・日焼け止め以外でも、帽子を着用したり、長袖、日に当たらないようにケープをかけるなど、工夫をしましょう。
・もっとも紫外線が強い10時～15時くらいを避けて、外に出かけましょう。




　スキンケアは、0歳から一生大切になります。
ママが、赤ちゃんのうちから大切にお肌を扱ってあげることで、お子さまもそれが習慣となって、お子さん自身が自分のお肌を大切にできることにつながっていきます。

　そして、ただ、お肌をきれいに洗う、塗る、だけではなくお子さまとコミュニケーションをとることが大切になります。
　「きれいにしようね！」「ぬりぬりしようね！」などと、お子さまの目を見て、コミュニケーションをとりながら、親子の楽しいスキンケアタイムにしていきましょう。